心と身体のストレスを軽減する方法

 

私たちにできること?それは、ストレスがあると身体や心に何が起こるのかということについての基本的な知識を持つことで、ストレスがどのように感じられるのかに気づき、ヨガやマインドフルネスを「ハムスターホイール (回し車) から降りる」ためのツールとして使うことができます。

任されていた仕事が終わり、完全に疲れきってしまった...そんな日を経験したことはありますか?おそらく、家に帰ってワインを飲み、夕飯を食べてベッドに入るのが待ち遠しく感じるでしょう。ようやくベッドに入ると、シーツにつま先をこすり、頭の下にふわふわで快適な枕を感じます。そして目を閉じて眠りに落ちます… それから、あなたは天井をじーっと見つめています。何をしても、考えることをやめることができないのです。その日に起こったことや明日やるべきことを考え始めます。さらにはやることリストを考え始めます。きっと誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか - ストレスの回し車 (ハムスターホイール) から降りることが疲れ果ててできない。ストレスや不安を感じている間、夜頭の中でいろいろなことが駆け巡る厄介な思考は、ストレスが私たちの生活の質に影響を及ぼしうる多くの方法の1つです。私たちにできること?それは、ストレスがあると身体や心に何が起こるのかということについての基本的な知識を持つことで、ストレスがどのように感じられるのかに気づき、ヨガやマインドフルネスを「ハムスターホイール (回し車) から降りる」ためのツールとして使うことができます。

 
 

辺縁系 = 世界をどう感じるか

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 ストレス反応は脳、特に辺縁系 (下階の脳)から始まり、脳の緊急時対応システムを作動させることによって、認識された脅威に反応して連鎖反応を引き起こします。ストレスの多い出来事を経験すると、扁桃体  - 感情や生存本能、および記憶に関わるアーモンドの形をした神経組織 - が、視床下部 - 自律神経と下垂体の司令部にあたるコーン形の組織 - に遭難信号を送ります。

視床下部は、それから脳や脊髄をはじめ、他の身体の部分の間でメッセージを運ぶ神経系と神経と細胞の複雑なネットワークを通して、ストレスに反応するように身体に命じます。 

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神経系 = どのようにしてストレスが反応するのか

 脳は、脊髄を通して身体の他の部分にメッセージを送ります。脳と脊髄は中枢神経系を構成します。

中枢神経系は、末梢神経系、または身体を神経支配する全ての神経に信号を送り、ストレスに反応します。

連携して働くと、交感神経と副交感神経は、体内の臓器や腺の不随意な調節に責任のある末梢神経系の一部です。

闘争 - 逃走?! 交感神経系

交感神経系 (SNS) は、身体の「闘争 - 逃走」反応です。SNSは、迅速な対応を必要とする行動に責任があります。コルチゾールのようなストレスホルモンを放出することで、身体の一連の生理学的変化をはじめます。血液、酸素、そしてエネルギーは、胴体や腕、脚にシャントされ、「闘争 - 逃走」反応を可能にします。ストレスや不安などの急性で慢性的な心理的要因がその活動を増大させることがあります。

休息と消化…副交感神経系

副交感神経 (PNS) は、身体が休まっている時やリラックス時に体内で起こる「休息と消化」の活動を担います。交感神経に補完して、PNSはストレスの多い出来事から回復するために、体内のやや遅い行動を調節します。血液、酸素、そしてエネルギーが消化器や生殖器へ戻り「休息と消化」をすることができます。これがリラクゼーション反応です。

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 一般的に、交感神経系と副交感神経系はお互いに反対に作用します。したがって、交感神経がより活発になると副交感神経の活動が減少し、逆もまた同じです。

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ハムスターホイール (回し車) に乗ってしまう理由は?

辺縁系 (下階の脳) は、はじめに脳の他の部分とコミュニケーションを取ることなく、知覚されたストレスに対する反応として、身体に情報を送ることができます。身体のストレスを引き起こすため に、脅威が物理的に存在している必要も、安全に関わる物理的な脅威である必要もありません。これらの脅威は心理的な知覚である可能性もあるのです。大人数の前で話すことやテストに対する不安は、よくある知覚ストレスの例です。

脅威を割り当ててから数ミリ秒以内に、辺縁系は心拍数や呼吸数、血圧、そして筋肉の緊張の上昇を引き起こします。休息と消化の機能が停止し、闘争 - 逃走の機能が作動します。身体と脳の間のコミュニケーションは、ストレスのフィードバックループを作り出します。つまり、脳からのストレス信号は身体の変化を生み出し、そしてこの変化は脳へのストレスを強化します。

アクティビティ: ストレス反応を擬人化する

生徒が理解しやすいように、心と身体のストレス反応を描写するキャラクターで擬人化してみましょう。まずは辺縁系の活動から交感神経系と副交感神経系の反応まで、ストレス反応のドミノ効果を生徒に説明します。それから、心と身体に住んでいる人のブレインストーミングを始めましょう (幼少の生徒には、自分で名前を考えされるといいかもしれません)。

辺縁系のキャラクターは、私たちの安全と生存に焦点を当てている触手です。 これらのキャラクターは危険を識別し、感情を刺激し、そして素早く反応します (詳しくは脳のリソースを参照)。

アイデア: 不安なアンディー, 怒りのエイミー

辺縁系のキャラクターが潜在的な脅威を察知すると、交感神経系のキャラクターに反応するように信号を送ります。交感神経系は、闘争 - 逃走 - 凍結の反応を開始します。

アイデア: 闘争フィオナ, 逃走フリン, 凍結フレッド

交感神経系が反応している間、副交感神経系のキャラクターは脅威が通り過ぎるまで、じっと座っています。脅威が過ぎ去ると、交感神経系のキャラクターが落ち着きを取り戻し、副交感神経系のキャラクターが通常の休息と消化の機能を再開します。

アイデア: 休息レミー, 消化のダイアナ

ストレス反応が重要であることを生徒に伝えましょう。そして、ストレス反応が最も安全な状況を生徒に聞いてみてください。幼少の生徒へは、怖らがないようにありそもない状況から始めてみるとよいでしょう。

それから、これらの反応が私たちにとって有利にならない状況をブレインストーミングしてみます。もし、私たちが常に闘争 - 逃走 - 凍結の状態にあったとしたらどうでしょう?もしストレス反応が重要な状況において反応することを不可能にしてしまうとしたらどうしますか?

このアクティビティを行うことで、生徒と協力して彼らのストレス反応を理解し、より自由にストレス反応についてコミュニケーションをとるための共有言語を確立します。それはまた、私たちの反応についてのパーソナライゼーションや (個人的な見解からの) 判断を取り除き、実用的に会話するための方法を学ぶことを可能にします。

アクティビティ: ドミノ効果を描く

生徒一人にボランティアになってもらい、一枚の大きな紙に体をなぞるように描きます。その紙の上に、ストレス反応が起こっている時の状況を描きましょう。例えば、どのようにしてストレスが脳から身体全体へ送られるのか。

では...回し車から降りる方法は?

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予備研究で、ヨガとマインドフルネスがストレスを軽減するのに効果があることを示しています (Li & Goldsmith, 2012; Birdee, Yeh, & Gardiner, 2009)。 ストレスに対するヨガの効果は、いくつかの作 用によって説明できます。第一に、ヨガには活動的な運動とリラクゼーションが組み合わされている点です。活動的な運動のあとにリラクゼーションを実践することで、ただ休息だけを行うよりも深く休息が取れることが研究において証明されています(McCall, 2007)。

第二に、ヨガによって知覚ストレスを減らし、自己をいたわる心を育てることで、ストレスが与える身体的な影響を調節できる点です。これによってストレスに対して精神的にうまく対処することや、身体に強いる負担を少なくすることが期待できます。(Gard et al., 2012)。

緊張をほぐしましょう

ストレスは、首や肩、腰に溜まりがちです。ここで私たちがお気に入りの4つのストレス解消アクティビティを紹介します。

 
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首回し

なぜ効果的なのか:

首回りの緊張をほぐす

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下向きのイヌ

なぜ効果的なのか:

腰や肩の中心部の緊張を緩和する

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肩回し

なぜ効果的なのか:

肩周りの緊張をほぐす

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風船の呼吸

なぜ効果的なのか:

お腹に息を吸い込むことで、ストレスのフィードバックループを遮り、休息と消化反応を誘発する