お休みが増えると不登校が増える?!

 

日本の学校での最大の関心事は、不登校が増えていること。少子化、と言われている状況で、不登校の子どもが増えている、ということは、実際にはクラスに数名いることもあるということです。なんとひと学年に20名ほどの不登校状態となっているところもあります。その理由や対応方法はどんなことが考えられるでしょうか?

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不登校が増える時期

日本では、ゴールデンウィークというものがあります。2019年はなんと10連休!「学校休みだ、嬉しい!」という子どもたちの声が聞こえてきます。しかし、スクールカウンセラーである私は、とても心配しています。このゴールデンウィークの後に、決まって不登校の子どもが増えるからです。大人でも休み明けに仕事に行くのは面倒だな、ですとか、遊び疲れて体調がしんどいなあと思いことがあると思います。子どもの体の発達段階は、回復力はあるとしても、体力は大人ほどなく、とても疲れやすいです。そんな時に学校が再開される・・・なんとか4月は緊張感もあり、頑張っていたものの、連休でリセット。何かプツンと糸が切れたように無表情になってしまう・・・朝起きられない・・・という悩みが増えていきます。

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不登校の理由

友だちとうまくなじめない、学習についていけない、ということもあれば、不安や無気力から登校に結びつかないケースも多くみられます。

特に、4月当初の登校が難しいケースの多くは、「場所見知り」が考えられます。例えば、教室の蛍光灯の音、子どもたちが大勢並んでいる様子、広いホールに階段の多さ・・・。環境に慣れることに時間がかかるタイプだとなかなか教室のところまで行くことが難しいです。幼稚園・保育園と比べると小学校はとても大きいところです。また、中学校以上では、クラスの中に友だちをすぐに作れたか、という点も理由の1つになるようです。

不登校のタイプや時期によって対応が全く異なる

色々なタイプに分かれますが、今回は、大きく2つのパターンに分けて、考えてみましょう。

まず1つ目は、子どもが学校に行きたいけれど、行けない状態の場合です。この場合には、保健室・相談室での別室登校できるように学校の管理職や担任と情報交換して、考えて行き、適応指導教室の利用を検討することが良いでしょう。

次に2つ目は、子どもは学校に行きたくないけれど、保護者が強く学校へ行かせたがっており、親子関係が悪くなっている状況です。この場合には、保護者だけのカウンセリングがとても重要になります。大切なのは、保護者の方の気持ちを必ず丁寧に受け止めることと、焦りの理由を聴いていくことが重要です。

不登校になり始めたな・・という初期段階では、多くの場合、スモールステップと言って、「どこまで本人ががんばっていけるか?」を軸に、玄関の入り口まで、職員室まで、もしくは何時間だけ、と区切って、目標を決めることがあります。学校の先生は強く強要しないけれども、期待を込めて待つ姿勢を見せることが必要な場合には、その態度を示して、担任と本人が少しでも接触できるようにします。但し、担任への嫌悪感がある場合には、養護教諭などがキーマンとなることも多いです。いずれにせよ、子どもの年齢・タイプ(不登校の理由)・時期によってこのスモールステップの内容が大きく異なるため、関係する先生方の価値観や行動のあり方を同じ方向へ向けることが実は重要です。そして、それを保護者へ真摯に伝えていきます。

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不登校になっていると相談されたら・・・

あなたはヨガインストラクターとして、相談されているかもしれないし、友人のお子さんが不登校になっているかもしれません。そのどちらにおいてもぜひ保護者の方に伝えて欲しい一言があります。「つらい時は言ってね!」と。皆さんの中には、きっとたくさんのアドバイスが頭に浮かんでいるでしょう。「そのうち行くわよ!」と励ましたり、「休ませちゃえば?」と元気づける方法もあるのかもしれません。保護者の方は、多くの場合に、“誰にどんなことを相談して良いのか”という点でまず葛藤があります。ですから、程よい距離で、「力になれる事があったら言ってね」という事が良いと思います。保護者の方が、<自分の子が不登校である>ということをだれかに伝えることはとても大きな勇気がいること、それを感じながら、日々の朝の格闘や仕事中も手につかないことや眠れぬ夜を想ってくださるだけで、十分なはずです。また、保護者の方の中には、ひととき、子どもが不登校であることを忘れたい瞬間があります。そのため、お子さんのことには触れずに食事をしたり、おしゃべりをしたり、時には保護者の方が”親役割を休憩できるために”ヨガを親しむことも1つの支えであると思います。

子どもの心を励ますためには、学校へいけるようにどうするか、ということよりも、「今、ここにある不安」を「今ここにある楽しさ」に変えていくことの方が先決な場合があります。泣いている子どもに可愛いパッケージのアメを渡すと不意に笑顔になることはありませんか?そのアメの役割の1つとして、ヨガの呼吸やポーズをプレゼントしてみましょう。

その場がまるでお菓子の家のように甘い雰囲気で嬉しい気持ちになれたら・・・ヨガは内側にある価値を再確認できる最適なツールです。自分を励ます言葉、お気に入りの言葉を唱えながら、呼吸をすることもオススメです。私のお気に入りは、「きっと大丈夫」「できるぞ!」「私は天才!」という言葉たち。好きなアニメの決め台詞でも良いでしょう!あなたは、あなただけの人生の主人公ですから!

オススメのヨガの呼吸とポーズ

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虹の呼吸

効果:

  • 心と身体と呼吸を一体にする

  • 背骨を温める

インストラクション:

  1. 両手を膝にあてます。息を吸って身体を前に揺らし、膝で手を押し、背中を虹のように反らせます。

  2. 息を吐いて、身体を後ろに揺らして、手を膝に押しあてて、背中を丸めます。

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プレッツェル

身体的効果:

  • 背中を強化する

  • そけい部、胸部、背骨、肩をストレ ッチする

精神的効果:

  • 心を落ち着ける

視線:

  • 鼻先

インストラクション:

  1. あぐらになって始めましょう。

  2. 息を吸って、両腕を上に伸ばしま す。

  3. 息を吐いて、右手を左膝の外側に伸 ばしましょう。

  4. 吸って、背すじを伸ばします。

  5. 吐いて、左手を後ろに持っていきましょう。

  6. 呼吸を続けます。

  7. 準備ができたら、ねじりをといて、 あぐらに戻りましょう。

  8. 反対側も同じように繰り返します。


参考文献

文部科学省 (2019) 「平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」, <http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/10/1410392.htm> (参照2019-04-19)

※不登校の対応は、年齢・環境・時期・子どものタイプによって、大きく異なります。この記事における対応は1つの参考としていただければ幸いです。