身体を動かす時間を見つける根拠に基づいた15の理由

 

ヨガポーズは、心と身体の健康の強固な基礎を築くためのツールとなって、講師と生徒たちに力を与えます。全ての年齢にとってパワフルな効果を与えるものであり、ヨガの練習を規則的に行うことは、身体的、意識的、感情的、社会的な健やかさに深く、長く続く効果を与えることが期待できます。

ヨガポーズは、意識的に身体と心と身体をつないでいくことで、自己への気づき、自己管理力、自己効力感を向上させます。習慣づいた不健全な思考や行動は、心と身体の健康の基礎を害しますが、大抵は気づかれることなく、そのままにされてしまいます。自己の内面に置ける経験に対して感覚を研ぎ澄ませることで、ヨガは自分にとって気持ちの良い考えや行為をするよう積極的に変えていく力を与えてくれます。ヨガポーズは、自分が何者なのか、どのような状態でいるのかを観察する機会を与えてくれ、なりたい自分に、思い通りの状態に積極的に変わっていけるツールを与えてくれます。

身体を動かす時間を見つける根拠に基づいた15の理由は下記の通りです:

1. 体育教育基準に対応

Yoga Ed.プログラムは、文部科学省制定の「日本学習指導要領の体育教育基準」(現行学習指導要領・生きる力. 2015)に対応して構成されています。ヨガは、勝ち負けのない身体運動であるため、身体的健康と維持に務める際に必須となるライフスキルの発達を促します。

2. 骨の強度を増加させる

運動は、強い骨づくりに欠かせません(Bieleman, Martinez-Mesa, & Gigante, 2013)。ヨガのような適度な体重負荷運動は、骨を強化し、発達を促します (Daly, 2007)。体重負荷運動は、力学的な圧と緊張を成長版に与え、成長版は、その負荷に反応して骨密度を増加させます(MacGregor, 2008)。骨の強度は、骨折や骨粗しょう症の予防に重要です。幼いときから運動を始めることは、後年の慢性的な痛みや骨格に関する健康問題の発症の危険性を少なくすることにつながります (Kemper, 2000)。

3. 筋肉の強度を増加させる

ロサンゼルス・チャーター・カレッジ・オブ・エデュケーションの研究者たちにより、他の学区の平均に比べ、Yoga Ed.のクラスに参加した生徒たちの上半身が1年間で著しく強化されたことが分かっています(Slovacek, Tucker, & Pantoja, 2003)。ヨガは、さまざまな筋肉群を鍛える体重負荷ポーズを通して筋肉を強くします(Galantino, Galbavy, & Quinn, 2008)。子どもの筋肉は強くなると、筋肉の耐久性も増加します。それによってより長時間の運動がしやすくなります。強い筋肉はまた、より良いサポートを骨に与え、結果、怪我を少なくします。

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4. 筋肉の柔軟性を高める

ヨガは、柔軟性の維持と改善に最良の方法です。ヨガの動的姿勢は、さまざまな筋肉群を安全にストレッチし、可動域を拡げ、蓄積した乳酸を取り除きます。Yoga Ed.のプログラムに参加した生徒は、他の生徒に比べ、顕著な柔軟性の改善を見せています(Slovacek, Tucker, & Pantoja, 2003)。

5. 神経発達と運動能力を促進する

ヨガを通して、子どもたちはさまざまな身体の動きを体験し、空間感覚を養います。ヨガは生徒たちに動作やバランス、そして視覚と手の協調を実践する十分な機会を与えて運動能力を発達させます。
 

6. 心臓の健康を向上させる

ヨガは、子どもと大人の心臓の健康を促進する運動です(Woodyard, 2011Birdee et al., 2009)。全てのヨガが有酸素運動ではありませんが、この心拍数を上げないヨガが心臓血管の健康を向上させることができます。研究によると、ヨガは血圧を低下させ、コレステロール値を下げ、血糖値を調節し、心拍数の変動性を上げます(McCall, 2007)。定期的なヨガの練習は、肥満、心臓疾患の大きな危険要因の管理に著しい効果を上げることができます(Rioux & Ritenbaugh, 2013)。

7. 呼吸器の健康をサポートする

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ヨガは呼吸回数や呼吸容量を改善します(Birdee et al., 2009)。呼吸筋を鍛え、肺コンプライアンス、酸素摂取の効率性を高めることでヨガは心肺持久力を増進します(Sengupta, 2012)。Yoga Ed.のプログラムを年間通して参加した生徒の中に有酸素容量の大幅な増大が見られました(Slovacek, Tucker, & Pantoja, 2003)。呼吸器の健康におけるヨガの効果は、その高度な呼吸の制御力によって説明できます。ヨガの実践者は練習中に呼気と吸気に集中して意識的に呼吸のコントロールを練習します。

8. 小児肥満に対抗する

ヨガはさまざまな形で体重管理に貢献します。身体運動として行うヨガはカロリーを消費させます。また、ヨガによって自己への気づきが高まり、子どもたちは1日を通してより体内の感覚に意識を向けられるようになります。子どもたちが意識を内面に向けて、自分が何を考え、何をしているのか、何を食べているのか、またそれらが自分に何を感じさせるのかということを観察することができます。この自己への気づきは、より良い食事や、より良いライフスタイルの選択へとつながっていきます。近年、自己効力感の欠如や無能さを感じることによって多くの子どもたちが身体運動を避ける傾向にあります(Guinhouya, 2012)。ヨガのクラスは、これらの心理社会性的因子に働きかけることができます。ヨガの練習中に子どもたちは内面で起きていることに注意を向ける方法を学びます。ヨガツールを使ってなりたい人物像に近づきながら、子どもたちは自己効力感と実力を養っていきます。正のフィードバックループとなって、ヨガが自己効力感を養うほどに身体運動を行う頻度が増えるようになっていきます。

9. 免疫を高める

ヨガは二つの方法で免疫系の働きを向上させます。まず、ストレスと免疫系に対するその負の効果を減らします。次に、ヨガが身体運動であることです。適度な身体運動は、抗体の生成とリンパ球の循環を増加させることによって免疫系に正の効果を与えることが実証されています。運動は成長ホルモンも刺激します。こういった効果が免疫系のはたらきを向上させます(MacGregor, 2008)。

10. 睡眠の質を高める

ヨガは、子どもの寝つきが良くなる、そして熟睡できるという良い影響を与えます。ヨガによって、身体と精神を使わせ、全般的な休息を深め、また、子どもたちに寝つきをよくするためのリラクゼーション方法を身につけさせることで、眠りの質が向上するのです。研究でも、定期的にヨガの練習をすることにより睡眠の質が向上すると証明されています。定期的なヨガの練習で、入眠時間と覚醒回数が減る一方で、全睡眠時間が長くなり、また睡眠の効率や主観的な睡眠の質が高まることがわかっています(Khalsa, 2004)。

11. 学習意欲を高める

学習意欲を持つには、注意力、動機、好奇心、ストレスや心労の少ない状態が必要となります。ヨガはさまざまな方法で生徒たちが学ぶ下準備をします。呼吸法とヨガポーズは生徒たちの意識、注意力、動機を引き出し、動的なシークエンスは脳全体の複数のネットワークを作動させます(Ratey, 2008)。また、リラクゼーションは生徒たちにストレスや心労を解消する手段を教えます。そのうえ身体運動としてのヨガは脳内に酸素が豊富な血液を増やし、脳の機能を向上させます。

12. 脳を鍛える

身体運動は、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンを生成する脳の領域に強く影響を与えます(Ratey, 2008)。多くの身体的また精神的な感覚を司るこれら3つの神経伝達物質は学習に直接的な影響を及ぼします。セロトニンは、脳の活動を制御し、気分や衝動、攻撃性を統制します。ノルアドレナリンは注意力、知覚、動機付けを誘引します。ドーパミンは報酬、学習、動作を調節します。これらの神経伝達物質のバランスをとることによって、運動が脳を強化し、精神的な明晰さを向上させます。

13. 新たな脳細胞の生成への期待

身体運動は、新たな脳細胞を作ります。自発運動は海馬において新しい細胞の増加をもたらしたことが研究で証明されています(van Praag, Shubert, Zhao, & Gage, 2005)。運動は、新しい脳細胞の数を増やすだけでなく、その生存にも一役かっています。新しい細胞は使われなかった場合は破棄されます。運動は脳環境を強化しながら脳細胞を脳へと統合します。この点が学習に重大な意味合いを持つと言えるかもしれません。運動は、脳が情報を習得するためにさらに細胞を生成させ、これらの細胞は学問的な刺激によって脳の学習を司る部分へと統合されます(Ratey, 2008)。

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14. 前頭前皮質の強化への期待

ヨガは自己への気づき、注意力、感情の統制を向上させます。呼吸法、ヨガポーズ、リラクゼーションの練習は自分の身体を使って意識的に自分を落ち着かせる方法を生徒に教えます。これらのテクニックは積極的にリラクゼーション反応を誘発し、ストレスのフィードバック・ループを遮断します。最近の研究では、ストレスに対する感情の統制を自発的に行う生徒たちは、前頭前皮質に大きな活動が見られ、扁桃体の活動調節が優れ、体内のコルチゾール値が少ないことがわかっています(Davidson, 2008)。言い換えれば、強靭な上階の脳は、下階の脳の活動に優れた制御力を持ち、よりよくストレスのコントロールができるということです。

15. ストレスに立ち向かう

予備研究で、ヨガはストレスや心労を緩和することが分かっています(Li & Goldsmith, 2012Birdee et al., 2009)。ストレスに対するヨガの効果は、ヨガが与えてくれるいくつかの作用によって説明できます。第一に、ヨガには活動的な運動とリラクゼーションが組み合わされている点です。活動的な運動のあとにリラクゼーションを実践することで、ただ休息を行うよりも深く休息が取れることが研究において証明されています(McCall, 2007)。第二に、ヨガによって知覚ストレスを減らし、自己をいたわる心を育てることで、ストレスが与える身体的な影響を調節できる点です。これによってストレスに対して精神的にうまく対処することや、身体に強いる負担を少なくすることが期待できます(Gard et al., 2012)。